休むタイミングを自覚出来ますか?

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IoTの進化により,人間の様々な「行動・生態」データの取得が可能になってきている。私たちの「マインドフルネス ソリューション」でも,「集中力」や「瞑想時間」の計測データを取得し,いろいろとユーザーの役に立つように工夫をしていく。

今後は,様々なアプリのAPIを活用し,「メンタルデータ」と「フィジカルデータ」を統合した「マイカルテ」のようなアプリを用意する計画だ。

生態データは「ウソがつけない,ごまかしが効かない」。いくら「大丈夫です!」と気張ってみたところで,集中力が落ちていれば「生産性が低く」「いつもより時間がかかる」状態なので,そんな状態で「切れ味のいい」アウトプットなど出るわけがない。企業も「生産性が低い時間に給料や残業費を払う」ことは大きなロスだ。

中日臨海バスという会社では,運転手の運行時の血圧などの生態データをリアルタイムで取得し,セールスフォースアプリで一元管理している。


中日臨海バス:乗務員の健康・労働管理をSalesforceで

「乗客の安全」が一番重要で,そこを握っている運転手のマネジメントに「リアルタイム」で「ごまかしが効かない」生態データを活用している素晴らしい実例だ。

とかく「マネジメント」というと「性悪説に基づく管理」というイメージがあるが,中日臨海バスのバスのケースは,明らかに事故が起こる前に「休ませるタイミング」を察知し,本人にアラートを出し,「休ませるため」にデータを活用している。

私たちの「集中力」データも,「集中してないから仕事してない」的なネガティブな利用法ではなく,「集中が落ちている=体調が悪いのでは?=休ませる」というポジティブな利用法を推奨している。

個人にとっても「休むタイミング」を自覚することはかなり難しく,結局パーフォーマンスが低い状態で作業を続けて,続けることでまた集中が更に落ち,結局「生産性が低い状態で長時間」働くことになってしまう。で,「倒れる」というとこに行き着く。その先は「過労死」だ。

プロとして「頑張る」というのは,最高のフィジカル及びメンタルコンディションで,与えられた時間,ルールの中で「最高のパフォーマンス」を出すことだと思う。この観点では,日本人はまだまだ「24時間働けますか?」的な「根性主義」の名残が残っているように思う。

特に現代の管理職は,自分たちがそういうキャリアを踏んできている人が多いと思われ,「そういうやり方しか知らない不勉強な管理職」が日本全体のGDPを下げていると感じる。気合いは必要だが「気合いだけでは単なるアホ」だ。


【CM 1989-91】三共 Regain 30秒×7

スポーツ選手でも一流と呼ばれるプロやオリンピックでメダルを狙うような選手は,皆「ワークハード」は変わらないが,現代は「科学的ワークハード」でデータを有効活用している。要は「最高のパフォーマンス」を出す「ルーティン」を日々「開発している」。

私個人では,「睡眠が足りていない」状態では,明らかに「集中が落ちている」。マインドフルネスどころではない。睡眠不足も含めて体調が悪いと,何も以てしても「効果が出ない=仕事のパフォーマンスが出ない」。

働き方改革というのは,「生産性を向上させるための施策」であり,生産性を向上させるための手法や考え方も重要だが,根本的な「休むタイミング」を個人も企業の人事も「データで把握」することが第一歩だと思う。

「休むタイミング」を自覚して「最高のパフォーマンス」を出す「ルーティン開発」を個人はやらなければいけないし,企業の人事は「ルーティン開発」までを視野に入れた働き方改革施策を立案すべきだと考える。

マインドの革新で,自己革新を。